『Rufus』 Windows 11 最小システム要件を全く満たしていないPCへクリーンインストール

『Rufus』 Windows 11 最小システム要件を全く満たしていないPCへクリーンインストール

Windows11の最小システム要件はかなり厳しいですが、これを回避しWindows11をインストールする方法は、いろいろご紹介されています。Microsoftも非推奨ながら、最小システム要件を回避し、インストールする方法を紹介してくれています。詳しくはこちら(サイト内リンク)

実は、クリーンインストールに関しては、TPM1.2、メモリ4GB以上あれば、今回ご紹介する方法でなくとも、問題なくWindows11をインストールすることができます。今回は、さらに要件を満たしていない、TPMも無し。メモリも2GB。のPCへWindows11を『Rufus』を利用して、クリーンインストールした時の備忘録になります。

注意

以下の方法でのWindows11クリーンインストールは、Microsoftが非推奨としているものです。2021年11月24日現在、インストール可能で、動作も問題ないとは思いますが、今後、更新プログラムなどで不具合が出る可能性は大いにあります。よって、自己責任にて作業、お願いいたします。

Rufus

今回は、『Rufus』というアプリケーションを使用します。『Rufus』はMicrosoftストアからダウンロードでき、ISOファイルから、起動可能なUSBフラッシュドライブを作成するアプリケーションです。この『Rufus』を使用し、起動可能なUSBフラッシュドライブ(Windows11をクリーンインストールするUSBメモリ)を作成する際、下記写真のようにオプションとして『no TPM / no Secure Boot』が用意されています。

イメージ オプションの項目に、『no TPM /no Secure Boot』が選択可能で、これを選択すると、TPM、SecureBoot要件を回避できます。

このオプションで作成された、Windows11USBインストーラーは、TPMがない、メモリが小さい、セキュアブートもない、PCへWindows11をクリーンインストール可能です。

流れ

1.『Rufus』ダウンロード
2.『Rufus』を利用し、Windows11 ISOファイルダウンロード
3.起動可能なUSBメモリ作成(8GB以上のUSBメモリが必要です。)
4.Windows11 クリーンインストール

『Rufus』ダウンロード

さっそく作業に入ります。まず、『Rufus』アプリケーションをダウンロード。

注意

上で、Microsoftストアから『Rufus』はダウンロード可能と書きましたが、Microsoftストアからダウンロードした『Rufus』を使用すると、私の環境では、どうしても起動可能なUSBを作成途中でエラーが出ましたので、『Rufus』のウェブページからダウンロードする方法をご紹介します。

1:『Rufus』ウェブページへ移動

2:ページ少し下、ダウンロード項目の、『Rufus 3.17』をクリックし、アプリケーションをダウンロード

『Rufus』ウェブページより、『Rufus 3.17』をクリックしダウンロード
2021年11月24日現在、バージョンは『3.17』のようです。一つ前の『3.16』から今回紹介するオプションが追加されました。

※一つ下にポータブル版がありますが、どちらでも問題ありません。どちらも、Windows10へインストールすることなく、使用できます。このアプリケーションの製作者様曰く、『みんな勘違いしてるぜ。通常版と、ポータブル版の違いは、インストールするか、しないかじゃないぜ。』とおっしゃっています。詳しくは、こちら(Rufusウェブページ 英語)を熟読してみてください。大変参考になります。

3:ダウンロードした『rufus-3.17.exe』をクリックし、『Rufus』を起動
※ブラウザの初期設定では、大抵『ダウンロードフォルダ』にダウンロードされてると思います。

ダウンロードされたファイルを開く。Edgeだと右上に表示され、Chromeだと左下に表示されます。

4:『このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?』と聞かれるので、『はい』をクリック

管理者権限での起動を許可する。

5:起動時に『オンラインで行われるアップデートの自動確認機能を有効にしますか?』と聞かれるので、必ず『はい』をクリックしてください。
※今回は、ISOファイルも『Rufus』でダウンロードするので、この機能は必須となります。

自動アップデートを有効にするか、聞かれるので、必ず『はい』を選択してください。

Windows 11 ISOファイル ダウンロード

Windows11のISOファイルは、Microsoftウェブページからも直でダウンロードできるようになりましたが、今回はせっかくなので、『Rufus』を使用して、Windows11のISOファイルをダウンロードしてみます。

ちなみにMicrosoftからWindows11 ISOファイルのダウンロード方法はこちら(サイト内リンク)

1:起動した『Rufus』の『選択』文字横の『▼』をクリック
2:プルダウンメニューの『ダウンロード』を選択

『選択』右のプルダウンメニューより、『ダウンロード』を選択する。

3:表記が『ダウンロード』に変わっているので、クリック

表記が変更された『ダウンロード』をクリック

4:『ISO イメージのダウンロード』ウィンドウが表示されるので、『バージョン』が『Windows 11』であることを確認し、『続ける』をクリック

『Windows 11』を選択し、『続ける』をクリック。

※プルダウンメニューより、現在は、Windows11、Windows10、Windows8.1、Windows7(Englishのみ)、UEFI Shell 2.2、UEFI Shell 2.0の各バージョンがダウンロード可能です。現行でないWindows10のバージョンもダウンロードできます。

5:続いて『リリース』が最新であることを確認し、『続ける』をクリック

リリースが最新であることを確認し、『続ける』をクリック。
2021年11月24日現在、まだ『21H2』しかありません。

6:続いて『エディション』が『Windows 11 Home/Pro/Edu』であることを確認し、『続ける』をクリック

エディションが『Windows 11 Home/Pro/Edu』であることを確認し、『続ける』をクリック。
Windows11は1種類のみ。

7:続いて『言語』が『日本語』であることを確認し、『続ける』をクリック

言語が『日本語』になっていることを確認し、『続ける』をクリック。
プルダウンメニューより好きな言語を選んで問題ありません。

8:続いて『アーキテクチャ』が『x64』であることを確認し、『ダウンロード』をクリック

アーキテクチャが『x64』になっていることを確認し、『ダウンロード』をクリック。
Windows11は32ビットOSがなくなったので、『x64』しか選べません。

以上で、ダウンロードが開始されます。

状態欄が、ダウンロード中に変わりますので、待ちます。

100%になるとダウンロード完了で、『準備完了』表記に変わります。

状態が『準備完了』になるとダウンロード完了です。

起動可能なUSBメモリ作成

続いて、起動可能なUSBメモリの作成に移ります。今回はここがメインになります。

Windows11インストーラーは、実質5GB超のファイル容量がありますので、8GB以上のUSBメモリが必要になります。また、以後の作業でUSBメモリ内のデータはすべて削除されますので、事前に必ずバックアップを行ってください。

1:USBメモリをPCへ接続する

2:USBメモリを接続すると、自動で認識し『Rufus』上に表示されるので、確認する
※間違いを無くすため、目的のUSBメモリ以外すべての外付けHDD、SSD、USBメモリなどは、PCから外しておくのがベストです。もし複数USBメモリを接続している場合は、『※』のプルダウンメニューより選択してください。

デバイス欄に、目的のUSBメモリが表示されていることを確認する。

3:『選択』をクリックすると、エクスプローラーが立ち上がるので、先ほどダウンロードした『Windows11_Japanese_x64.iso』ファイルを選択する
※ISOファイルのダウンロードから、そのまま作業していると、すでにダウンロードしたISOファイルが選択されているので、再選択不要です。

『選択』をクリックすると、エクスプローラーが表示されるので、先ほどダウンロードしたISOファイルを選択する。

4:『イメージ オプション』プルダウンメニューより、『Extended Windows 11 installation (no TPM / no Secure Boot)』を選択

イメージ オプション欄より『Extended Windows 11 Installation (no TPM / no Secure Boot)』を選択する。

※ここが、今回の肝です。これを選択することで、インストール時にTPM、セキュアブート要件を回避できるようになります。通常のインストーラーを作成したい場合は、一つ上の『Standard ~ 』を選択してください。

5:『パーティション構成』のプルダウンメニューより、『MBR』を選択

パーティション構成欄プルダウンメニューより、『MBR』を選択する。
注意

勝手な決めつけで、申し訳ありませんが、この記事を読んでいただいているという事は、相当古いPCにWindows11をインストールしようとしているのだと思います。よって、おそらく『レガシーBIOSのみ対応(UEFI非対応)』のPCにWindows11をインストールしようとチャレンジされているのだと推測し、今回は『MBRを選択してください。』との、記事にさせていただきました。

もし、『UEFI対応してるよ』という方は、初期値の『GPT』選択で問題ありません。

さらにもし、『ちょっと何言ってるか分からない』という方で、時間がある方は、まず『GPT』で試してみてください。対応していなければ、クリーンインストールを始める前に『Rufus』からのエラーとして、下記メッセージが表示されると思います。その場合は、『MBR』に変更し、再作成して試してみてください。

『Rufus』からのエラーメッセージ。
『UEFI用として作られた起動USBだけど、レガシーBIOSしか対応してないんだよね。私。』みたいなメッセージです。

さらにさらにもし、UEFI対応してるのに、このメッセージが出る場合は、UEFI設定で、『レガシーモード』が選択されていると思います。何とかして、UEFIモードに戻してください。頑張ってください。

6:『スタート』をクリック

『スタート』をクリックすることで、作成開始。

7:警告として『選択したUSBメモリのデータがすべて消えるけど大丈夫?』と聞かれるので『OK』をクリック

USBメモリのデータがすべて削除される最終警告です。

作成が始まるので、待つ

作成が開始されると『状態』欄のプログレスバーが進みます。

表記が『準備完了』となると、作成完了!!

『準備完了』表記になると、作成完了です。

以上で、起動可能なUSBメモリ作成完了です。

Windows11 クリーンインストール

これで、Windows11の最小システム要件を全く満たしていないPCへ、クリーンインストールする準備が整いました。

クリーンインストール方法は、こちら(Insider Preview時代の記事で申し訳ありません。大して変わってないです。)で、ご紹介していますので、ご覧いただければと思います。

確認

ということで、相当古いPCへ、Windows11をクリーンインストールしてみました。

結果はこちら。

PC:NEC-BL550CS6W
発売日:2010年9月16日
CPU:Atom CPU N550
メモリ:2GB
TPM:無し
Bios:レガシーBIOS
セキュアブート:概念すら無し

BL550CにWindows11をインストールしてみました。

何とかインストールできました。とてつもなく時間かかりましたが。

注意していただきたいのは、『インストールができた』という事だけです。到底スペックが低すぎて、何も動きません。この『バージョン情報』のウィンドウを表示させるだけでCPU100%になります。

まとめ

今回は、『Rufus』を使用して、Windows11の最小システム要件を全く満たしていないPCへ、Windows11をクリーンインストールした時の備忘録でした。

もともと私は、Windows10の旧バージョンが度々必要になるので、そのISOファイルをダウンロードする為に『Rufus』を使用させていただいていますが、いろいろ機能が追加されて、とても便利なアプリケーションになっています。

それと、ぜひ『Rufus』ウェブページの『寄付』の項目を読んでください。とてもお世話になっているので、『ぜひ』と思ったのですが、このようなことが書かれてあります。

でかい人間になりたい。

『Rufus』はいろいろ機能があるので、その他の機能を使った時の備忘録を貼っておきます。興味あればぜひ。