Windows 10 リモートデスクトップ 設定編

2021年7月14日

Windows 10 に標準搭載されているリモートデスクトップの『設定』に関する備忘録。

Windows 10 リモートデスクトップの『接続方法』に関しては、こちら(サイト内リンク)にて詳しく説明していますので、ぜひ。

今回も、デスクトップPCを、ノートPCで、リモートデスクトップにて操作します。
※操作される側、デスクトップPCを『ホスト』、操作する側、ノートPCを『クライアント』とします。

Windows 10 リモートデスクトップ 外観図

接続前設定

接続前に設定を行うと、画面の解像度、音声出力の設定、キーボード設定等の設定を行うことが出来ます。

ユーザー(アカウント)変更

ホストPC(接続される側)に、ユーザーが複数存在する場合、クライアントPC(操作する側)で、『リモート デスクトップ接続』アプリケーションから、ユーザー名を変更し、再接続することで別のユーザーでリモート接続可能です。

1:『スタート』ボタン(Windowsマーク)をクリック
2:『Windows アクセサリ』をクリック
3:『リモート デスクトップ接続』をクリック

Windows 10 リモートデスクトップ リモートデスクトップ接続ソフトウェア起動方法
クライアントPC(操作する側)のデスクトップ画面です。

4:『オプションの表示』をクリック

Windows 10 リモートデスクトップ 設定の『オプションの表示』の表示方法

5:新しいユーザー名を入力し、『接続』をクリック

Windows 10 リモートデスクトップ ユーザー名を変更して接続

これで、新しいユーザーで接続が可能です。
※『接続』をクリック後、パスワードの入力を求められます。

※注意点として、ホストPCでリモート接続ではなく、通常にサインインされている状態で、リモート接続上で、ユーザーを変更しようとすると、ホストPC、クライアントPC両方で認証が必要になり面倒くさいので、リモートでよく使用するPCは、常にサインアウトする癖をつけておくとよいと思います。

画面解像度の設定

画面解像度の初期設定は、クライアントPCのメイン画面、フルスクリーンサイズに合わせてくれる設定になっています。これを変更する方法は、『オプションの表示』内

1:『画面』タブをクリックし、『画面の設定』内のスライダーを動かすことで、任意の解像度に変更可能

Windows 10 リモートデスクトップ 画面解像度の変更

※Windows10のリモートデスクトップ画面解像度は、ホストPCに接続されているモニタの影響は全く受けません。あくまで、クライアントPCに接続されているモニタに依存します。よって、クライアントPCのモニタ解像度より、高い解像度には設定できません。

※画面解像度は、一度リモート接続すると、途中で変更はできません。(変更する場合は、一度リモート接続を終了する必要があります。)
『リモート デスクトップ接続』アプリケーションのウィンドウを縮小することはできますが、これは表示領域が狭くなるだけで、解像度は変更されないので、スクロールバーで移動する必要が出てきます。よって、私は、クライアントPCのモニタサイズより、ひと回り小さいサイズで設定しています。

マルチモニタの設定

クライアントPCがマルチモニタの場合、ホストPCのモニタ数に関係なく、マルチモニタでリモート接続することが可能です。設定方法は、『オプションの表示』内

1:『画面』タブをクリック
2:『リモート セッションですべてのモニターを使用する』のチェックボックスにチェックを入れる

Windows 10 リモートデスクトップ マルチディスプレイ設定方法

これで、クライアントPCのモニタすべてを使用し、フルスクリーンでリモート接続されます。このチェックボックスにチェックを入れると、フルスクリーン限定のようで、解像度は選べなくなります。

オーディオの設定

オーディオの設定をすることで、ホストPCで出力されている音を、どのスピーカーから鳴らすか、設定できます。これを変更する方法は、『オプションの表示』内

1:『ローカル リソース』タブをクリック
2:リモート オーディオの『設定』をクリック

Windows 10 リモートデスクトップ オーディオ設定

3:『リモート オーディオ再生』の、任意の設定にチェック
4:『OK』をクリック

Windows 10 リモートデスクトップ オーディオ設定の種類

『このコンピューターで再生する』・・・ホストPC(操作される側)で出力される音を、クライアントPC(操作する側)で鳴らす
『再生しない』・・・ホストPCで出力される音を、どこにも出力しない
『リモート コンピューターで再生する』・・・ホストPCで出力される音を、ホストPCで鳴らす

※そもそも、リモート接続している環境で、ホスト側で音を鳴らす用途とは何なのだろうと、ひたすら考えてみましたが、私には発見できませんでした。

キーボードの設定

キーボードは、基本『リモート デスクトップ接続』アプリケーションのウィンドウがアクティブ(選ばれてる)時、または『リモート デスクトップ接続』アプリケーションがフルスクリーンの時、は、ホストPCのキーボードとして動作し、その他の場合は、クライアントPCのキーボードとして動作します。

しかし、一部、アプリケーション、アクティブウィンドウに関係なく動作する特殊なキー操作の場合は、この項目で選ばれた設定に準拠し動作します。

例として、設定項目にも紹介されている『Alt』+『Tab』(ウィンドウ切り替えショートカット)、『Windowsキー』(スタートメニュー表示)、『Windowsキー』+『Tab』(タスク ビューというそうです。仮想デスクトップを切り替えるショートカット)、『Print Screen』などがあります。

初期設定では、『全画面表示の使用時のみ』になっていますが、これを変更する方法は、『オプションの表示』内

1:『ローカル リソース』タブをクリック
2:『キーボード項目』の『Windows のキーの組み合わせを割り当てます』プルダウンメニューより、任意の設定を選択する

Windows 10 リモートデスクトップ キーボード設定

『このコンピューター』・・・すべてクライアントPCに対して動作する
『リモート コンピューター』・・・『リモート デスクトップ接続』アプリケーションがアクティブの時、または『リモートデスクトップ接続』アプリケーションがフルスクリーンの時、ホストPCに対して動作する
『全画面表示の使用時のみ』・・・『リモート デスクトップ接続』アプリケーションがフルスクリーンの時、ホストPCに対して動作する

※注意点は、似たような特殊キー操作として、タスクバーを呼び出すときに使用する『Ctrl』+『Alt』+『Delete』がありますが、これは例外として、この設定では反映されません。常に、クライアントPCに対して動作します。よって、ホストPCに対して、タスクバーを呼び出したいときは『リモート デスクトップ接続』アプリケーションがアクティブ(選択されている)ことを確認し、『Ctrl』+『Alt』+『End』を押してください。

※※キーボードに『End』が無い、という方はさらにキーが増え『Ctrl』+『Alt』+『Fn』『→(右矢印)』を押してみてください。なんとかなると思います。

以上で、私がよく設定変更(または、初期値から変更)する項目でした。そのほかにも、いろいろ設定あるので試してみると、自分に合った設定が見つかると思います。

接続後設定

接続後に、設定する項目はあまりありませんが、よく使う機能を数点あげておきます。

『ピン留め』を解除

フルスクリーンにてリモート接続すると、画面上に『接続バー』というものが出てきます。邪魔になったときはピン留めをクリックすると、3秒くらいで自動で消えてくれる設定になります。再表示したい場合は、マウスポインタを画面上部、中央にもっていってください。

Windows 10 リモートデスクトップ ピン留めのON/OFF切り替え

ファイルのコピー&ペースト

ホストPCとクライアントPC間で、ファイル(フォルダ)のコピーも可能です。ドラッグ&ドロップは利用できませんので、ファイル(フォルダ)を右クリックし、コピー(ショートカット『Ctrl』+『C』でも問題ありません)。貼り付けたい場所で、右クリックし、貼り付け(ショートカット『Ctrl』+『V』でも問題ありません)を利用してください。

Windows 10 リモートデスクトップ ファイルのコピー&ペースト

※コピーできない場合:接続時の設定で、下記の場所にチェックが入っているか確認してみてください。

Windows 10 リモートデスクトップ ファイルのコピー&ペーストが機能しない時

以上、簡単ですが接続後の設定でした。

そもそも、接続のための設定がわからない方は、こちら(サイト内リンク)をご覧ください。

まとめ

接続前に、設定を確認しておくと後々便利です。

そもそも、私が何故ローカルのリモートデスクトップを多用するかというと、高性能のPCを、買うお金がない、ということが理由の一つです。映像の編集などをしていると、どうしても素材の変換に、時間を持っていかれます。といって、バックグラウンドで素材変換、表で映像編集をすると、PCスペックが追いつきません。

よって、多少時間はかかっても、性能の低いPCに素材の変換を任せている間に、メインのPCで映像編集を行うスタイルが確立されました。その際にいちいちキーボード、マウス、モニターを切り替えるのが面倒になったので、リモートデスクトップを導入しました。

完全に私の意見として、Chromeのリモートデスクトップ(ローカル限定)も試しましたが、ローカルネットワーク上で、私の作業では、圧倒的にWindows 10 のリモートデスクトップがしっくりきました。

最後に、別記事にしますが、2台のPCを使用し、各PCをデュアルディスプレイ、リモートデスクトップ、Windows 10 の『仮想デスクトップ』の組み合わせは最強です。