Avid Media Composer First 試してみました。【番外編】 編集前にこれだけは知っておきたいこと

2021年8月5日

Avid Media Composer First 試してみました。【番外編】

Avid Media Composer First は、Aivd様が提供している無料で使用することのできる、映像編集ソフトです(Media Composerの機能制限版といった感じです)。現在、いろいろ試して、順番に記事にしていますが、今回は、番外編として、気になったところ、注意点、フル機能のMedia Composer との違いをただ単純に列挙していく、備忘録。

随時更新していきます。

現在(2021年8月5日現在)使用している『First』バージョンは、2021.6(Windows)です。

最重要事項

最終書き出しフォーマット

書き出し可能ファイル
  • フォーマット:QT / Codec:H.264 / 品質:最高 or 良 or 速く
    品質のビットレート:※24fpsでテストしました。フレームレート、作品内容により相当変動すると思います。参考程度に。
    最高・・・約16Mbps(YouTubeならこれですかね)
    良・・・約6Mbps
    速く・・・約3Mbps
  • フォーマット:QT / Cedec:DNxHD LB
    ※品質(LB、SQ、HQ等)は選択できません。

最終的な書き出しは、QT(Quick Timeコンテナ)のDNxHD LB か、QTのH.264のみです。インポート、トランスコード、レンダリングなどの中間コーデックとして、ProRes各種、DNxHD各種、非圧縮等への変換は可能ですが、最終的にはQTのDNxHD LBかQTのH.264しか書き出しできません。

MediaComposerフルバージョンでいうところの、書き出し設定画面の一部を抜粋したもの。
書き出しの設定画面。Firstでは、『書き出し』ではなく、『パブリッシュ先』となっていて、直接YouTubeなどへアップロードできる、のかな。多分。

※DNxHDとは、Avid社が開発した映像コーデックです。その中のDNxHD LB(旧DNxHD36、45などです)とは、Apple社が開発した、ProResでいうとProRes Proxy相当です。画質としては、HDではありますが、データ容量を小さくしたプロキシデータです。

『First』で作成した、プロジェクト、ビンは、フルバージョンで開けない

超重要な事

『First』で作成したプロジェクト、ビンは、フルバージョンで開くことは出来ません。

※Media Composerは、シーケンス(タイムライン)情報を、プロジェクトではなく、ビンが保持します。最悪プロジェクトが壊れても、ビンファイルのみバックアップとっておけば、編集内容は問題なく復元できます。詳しいことは、別記事にします。しかし、Firstで作成したビンは、フルバージョンで開くことはできませんので要注意です。

AAFは書き出し出来ない

超重要な事

AAF書き出し機能はないので、編集データを他の編集機(PremierePro、Davinci等)へ持っていくことが出来ません。

また、上でも説明した、ビンファイルもフルバージョンで開くことが出来ないので、すべての作業を、『First』内で完結する必要があります。また、書き出しも、QTのDNxHD LBか、QTのH.264しかありませんので、ご注意ください。

HD 59i は非対応?

Media Composerの設定画面。プルダウンメニュー内表示されているものが、Firstで設定できるすべてです。

プロジェクト設定で、ラスター(解像度)は、HD 1080、HD 720、SDから選択。編集レート(フレームレート)は、23.976fps、24fps、25fps、29.97fps、30fps、50fps、59.94fpsから選択。

しかし、プログレッシブ or インターレースを選択する項目がありません。いろいろ試してはいますが、すべてのプロジェクト設定でプログレッシブ処理されている模様。

どなたか情報お持ちの方いましたらご教授願います。

まとめ

気づいたことなど、今後、随時載せていければと思います。